「サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉」

サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉 (宝島社新書 254)

サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉 (宝島社新書 254)

・債務者(住宅ローンでお金を借りた貧困層
・ブローカー(住宅ローンを紹介する人)
・銀行(お金を貸す人)
・証券会社(銀行から住宅ローンを商品(債権)として買い取り販売する人)
・投資家(証券会社から債権を買って設けようとした人)


これらのサブプライム問題に関わっていた人間がそれぞれどのような思惑で住宅バブルの泥沼にはまっていったのかが非常に分かり易く解説されていてとても勉強になりました。


個人的な話をすれば、私も2005年から為替取引を始めていたので、それから2007年にかけてアメリカの金利がどんどんあがっていったのはその都度見ていました。そのときは、「あぁアメリカは景気がいいんだなぁ」などと良く考えもせずに漠然と思っていたのですが、それも今となっては恥ずかしい話です。うまい話には裏があるという典型だったわけで、そういう意味では自分も片足を突っ込んでいた一人だったんですね。幸い、サブプライムの問題が起こったときはたまたま取引をしていなかったので損はしていないのですが、実はそれも別のところで損をして証拠金がなくなっていただけというお寒い理由からだったりします。
まぁ何にせよ人間の欲望は本当に怖いですねという話で。そこが逆に面白くもあるわけですが。
ここら辺は自分が関わっていたわけでもないのに下手なサスペンスを読むよりドキドキしてしまいました。

今後のアメリカ経済(もしくは世界経済)

正直、サブプライムの影響がどこまで広がるかは私には分かりませんが、筆者によれば、金利優遇期間の終了でお金に困った挙句、クレジットカードで借金をして返済に充てている債務者が増えてきているそうです。
そう言えば為替トレーダーの今井さんもつい最近そんなことをブログに書いていました。
まだまだアメリカの景気は悪くなっていくと思っておいたほうがよさそうです。


米、欧州の財務次官、FRBバーナンキ議長、ECBのトリシェ総裁の発言、G8は要注意ですね。